ぶらりドリブルの旅

サッカー観戦(Jリーグ)好き、といってもPCの前が居住区になりつつある北海道民。

DAZN観戦 2026/27シーズンJ2リーグ第7節 ヴァンフォーレ甲府vs徳島ヴォルティス

<甲府スタメン> ※()内は前節のスタメン

  • 前節(磐田戦、0-1)負傷交代した藤井一志はベンチ外。
  • ユース所属のGK後藤陽翔・岡島悠元・川井謙真の3選手が2種登録となり、今節から登録される。

<徳島スタメン>

  • 尾上瑠聖の負傷が発表され、9・10に発生との事で治癒期間は未発表。

  • 前回の甲府の記事(5節・アウェイ山形戦、2-1)

coro5coro0.hatenablog.com

 

毎年の例に漏れず、今季も波瀾万丈なリーグの出だしとなった徳島。
無風だった前年が例外という感じで、特に今回は特別大会での混迷も挟まれた事で、一層滑稽に映ってしまった感があり。
底辺からのスタートを実感させるに至った開幕戦から、同大会で助走を果たしたクラブとの差を縮めるべくの戦いを強いられている真っ只中。最も勝った側の札幌もそれによる問題点の忘却に見舞われましたが

  • 開幕節の記事(現地観戦)

coro5coro0.hatenablog.com

その成果は十分……と言った所で、前節(秋田戦、1-4)に再び衝撃的な敗戦を演じてしまい。
必死に登った崖から突き落とされ、再度やり直しといった感覚を覚えてしまうものの、地道に頑張るしかない。
来年5月までという長期戦に見え、1戦のウェイトが高いその道のり故に、亀のようなペースを保っている訳にはいきませんが果たして。

 

いざキックオフという段階で、蹴り出す前にルーカス・バルセロスが駆け出してしまった事で仕切り直しに。
それはチームの現状故に蔓延しがちな焦りからか、ないしはブラジルの血(マリーシア的な)が騒いでのものか、と言った絵面で幕を開け。

ボールの蹴り合いもそこそこに、早速最後方から繋ぐ姿勢に入った徳島ですが、そこに襲い掛かる甲府のハイプレス。
最初の攻防は前半2分で徳島の自陣での左スローイン、投げられたボールを児玉駿斗が1タッチでサイドチェンジと、そのプレッシャーをいなすべくの絡め手。
送られたフィードをさらに1タッチで繋いでいきプレス回避を果たすと、その後の常套手段と言うべくのアーリークロスでエリア内を急襲する柳澤亘。
これを抜け出した渡大生がヘディングシュートに持ち込むも、オフサイドで無効にされてしまい。

出遅れた甲府。
こちらも、この日は超ベテランと言うべき山本英臣がスタメンと、チーム内の状況は順風では無いようで。
精神的支柱の力をピッチ内へ注入し、無理矢理にでも浮上を図りたい現状が窺えますがその出来は。

徳島の保持能力的に、ハイプレスによる妨害のみでは戦えない試合となるのは前回観た山形戦との差異。(最もその試合は、本格的にプレスに入る前にリードを奪いましたが)
5分に自身でもボール保持を試みる甲府と、保持合戦の様相への突入は予想よりも早くなるに至ります。
ここは山本を軸とした最後方での繋ぎを経て、武井成豪から良いフィードが右サイド裏に渡りましたが、収めた村上千歩がハンドを取られこちらも判定で無効化されたファーストチャンス。

 

お互い似たような姿勢となり、かつその破綻が見られないとなれば、個の力で上回る方に針が振れ始め。
それは当然カウンターの矛としても脅威となり得るバルセロスを抱える徳島の方であり、13分再び自陣から組み立てに入った所で、遅攻の姿勢から岩尾憲が突然送ったミドルパスが起点に。
これをレイオフしたバルセロス、そのままパス&ゴーで渡の裏へのパスを受けてエリア内へ切り込むその姿は、山本が最終ラインという強度的な不安を抱える甲府にとっては恐怖そのものであり。
ここは遠藤光と荒木翔のカバーが間に合い、2人掛かりで防いだ事で何とか失点を防ぎ。

そんな脅威から逃れる術は、やはりその機会を減らす事が望まれたでしょうか。
本格的にボール保持へと入る甲府は、徳島のハイプレスが限定的なのにも助けられ、敵陣でサッカーを展開する時間を形成します。
バックパスなどで時折最終ラインへと詰める事象が発生する徳島ですが、冷静にそれをいなして黙らせる立ち回りも巧くいき。
小出悠太・荒木がサイドバックとなる4バック化というお馴染みのスタイルながら、ミラーゲームの状態を崩す事が出来る小さいようで大きな可変と成り得。

そうした戦いで、ホーム(JITリサイクルインクスタジアム)の雰囲気も高める事に成功しますが、やはり恐怖を完全にゼロには出来ず。
22分、カウンターに持ち込んだ徳島は自陣からバルセロスがドリブルに入り、敵陣進入するという所で遠藤がオブストラクションで止めてしまい。
激しく宙に浮いたのち倒れ込むバルセロスにより、反則・警告の判定と早くも被害が齎されてしまう最終ライン。

 

26分に挟まれる飲水タイム。
攻勢の土台は構築した甲府ですが、その裏を突かれる事態を避けたいという後ろ髪を引かれる状態であり。
前進成功しても、結局アーリークロスを入れるのみに留まる攻撃機会も目立ち、展開的にはとても盤石とはいえず。
その間隙を突きたい徳島、甲府同様保持の土台は十分ながら、フィニッシュワークはバルセロスに一存するという印象を残し。
得点力不足の原因がお互い垣間見えるような内容ですが、こうしてぶつかっている以上、その解決はある程度先送りにせざるを得ないという思惑も理解できる試合に。
つまりは勝ち点3を得る事に集中し、考え得る最善手を選ぶと言った戦い。

それはともかくとして、第2クォーターの立ち上がりは徳島が優勢で、岩尾が最終ラインに降りての保持の安定化が目立った絵面。
そして甲府のプレスの間を取る児玉へと通し前進への肥やしとするなど、ポゼッションスタイルの真価を発揮しに掛かります。
31分には甲府のハイプレスも止みましたが、それでも児玉へ縦パスを通したのが起点となり、その後右へ展開してのパスワーク。
細かな繋ぎにフリック・スルーも交え揺さぶりつつの前進で、最後は上がってきた岩尾がペナルティアークからシュート(枠外)と、人数を掛けた末のフィニッシュ。
バルセロス頼みと言った得点への姿勢も、それを囮に使いながら緩和しに掛かります。

 

しかしその後は決定打に欠くという、ポゼッションスタイルあるあるな状態に陥る徳島。
柳澤が降りた所に山越が前を取るなど、様々な可変も絡めて前進を目指しますが、若干詰め込み過ぎな感もあったでしょうか。

それを示すかのように、38分にプレスを浴びたGK北村海チディがパスミスを犯してしまい。
(武井が)拾った甲府のショートカウンターこそ直ぐに遮断し防ぎましたが、敗因が自陣でのパスミスとなるのもあるあるな絵図であり。
そして以降、甲府の攻勢が繰り広げられる展開へと直結します。

徳島は甲府のポゼッションを遮断する意識が薄く、こうなると甲府に渡った攻撃権は中々揺るがず。
立ち上がりはアーリークロスが目立ったその攻撃も、次第により多くパスを繋ぐようになり、サイド奥を突く事へシフトする甲府。

それでも決定機が生まれないまま、前半もアディショナルタイムへと突入。
守勢に回っていた徳島が、逆に相手の攻撃機会を減らさんとする、つまりボール保持の時間を作りにいった所に岩尾→児玉の縦パスを黒川淳史がカット成功。
素早く攻め上がるも、ここも右サイド奥を突くという具合に速攻完遂とはいかず、しかしポケットで受けた佐藤和弘のクロスによりコーナーキックに。
これがこの日初のCKとは意外ながら、得たこのセットプレーを全力で仕留めるべく、キッカー佐藤和はショートコーナー。
そして荒木が手前から入れたクロスを、ファーサイドで遠藤がヘディングシュートに持ち込みましたがゴール上へと外れ。
最もゴールに近づいたシーンで、前半を締めるに至りましたが肝心の得点は無しに終わりました。

 

スコアレスのまま終了と、客観的には「様子見の時間が長い」と映りがちな結果に。
それに従うようにお互い拙速な動きはせず、交代無しで後半に挑む事となり。

フィニッシュ数は少なく、しかし全部が上手くいかないという訳でも無いため、試合を動かし辛い展開なのは確かであり。
そしてよりその思惑に囚われていたのは徳島サイドだったでしょうか。
後半2分の最初の好機は、自陣での右スローイン→岩尾が1タッチでロングパスという、前半の入りでも使用した変化。
セットの状態で掛かる相手のプレッシャーの回避、かつ相手を動かすのにお手軽と言ったその手段により、やや劣勢だった前半からの脱却を図り。
続く4分には敵陣浅めで稲見哲行が反則を受けると、その位置でのフリーキックから放り込みを選択する徳島。(横位置は右ワイド)
キッカー児玉がニアに入れたボールを、田中隼人がフリックでファーに流しましたが惜しくも合わず。
ポゼッションスタイルとは裏腹に、セットプレーではアバウトにも映る選択に躊躇無く移ります。
膠着状態な中、セットプレー一発というウェイトがより大きくなった結果でしょうか。

しかしスコアが動かないと結局は、リスク回避・消極的といった姿勢にも映るその戦いぶり。
それは甲府にとっても不本意なものであり、試合が落ち着くと本来の戦い方である、ハイプレスを跳梁させるようになり。
9分、自陣深めから右サイドへ展開しプレス回避に入った徳島に対し、果敢に前に出た荒木が本来対峙するウイングバック(柳澤)を捨てて山越にまで詰め。
しかしこれをパスワークでいなした徳島、フリーとなった柳澤から前進に入りますが、バルセロスへのパスを遮断した武井により結局甲府のプレスの勝ちとなり。
その後の攻めは、武井のクロスが誰にも合わず終わりましたが、徳島が勝ちかけるも果たせなかったというこの攻防が高く付いたでしょうか。
これ以降再度甲府の攻勢が描かれる事となり。

 

強まる甲府のプレッシングにより、徳島が自陣から脱出できずに奪われるという光景も量産されたのが前半との差異であり。
押し込む甲府がフィニッシュワークの面で劣るという印象は変わりませんが、散発的な反撃の機会も全く生かせなくなる徳島。
バルセロスを走らせる事しか出来なくなり、かつ精度も欠いたため一度も有効打を生み出せません。

とうとうベンチも先んじて動くに至り、15分に岩尾と渡に代え、重廣卓也とトニー・アンデルソンを投入する事に。
これ以降、退いた岩尾に従うように、最終ラインにボランチが降りる事はほぼなくなった徳島の保持時。
新たな保持の基軸が必要という所で採った手は、甲府の荒木をインスパイアしてか、柳澤が低目でボールに絡む事による4バック化だったでしょうか。

それでも、そんな変節を活かすような繋ぎはあまり見られず。
18分プレスを浴びながらの繋ぎで、その柳澤は1タッチでライナーで縦パス、そしてアンデルソンがフリックと半ば力業に近い前進法。
奥で受けるバルセロスがディフェンスに遭うも、稲見が繋いでアンデルソンに渡り回避成功(その後安田虎士朗の反則で途切れる)と言うもので、流動性を促すには至りません。
結局以降は、投入されたアンデルソンがバルセロスとの関係性を深める事を第一とする攻撃時となりました。

 

再度優勢へと持ち込みたい甲府。
しかしボールを握ってもフィニッシュに辿り着く機会は少なく、かつ背後への恐怖は依然残している状況。
攻撃が途切れて徳島ボールになると、必死のトランジションにより狭い局面に持ち込みそれを阻む事に成功するの連続と、ある意味薄氷の状態ともなり。

23分ハイプレスを嵌めて小出がパスカットに成功し、そこからの速攻。
持ち運びから右ポケットにパスを送り、佐藤和のレイオフを経て放たれた内藤のシュート。
しかし枠を捉えられずと、チームのトップスコアラーでもこの雰囲気を打開できません。
「恐怖から逃れるには先に点を取るしかない」という展開が、現実味を帯びてくるものに。

 

そして挟まれた後半の飲水タイム。(26分)
勝負の第4クォーターに挑むにあたり、甲府ベンチは一挙3枚替えを敢行。
武井・佐藤和・黒川→和田拓也・平塚悠知・大島康樹へと交代します。

勇んで再開となった甲府ですが、その出鼻はゴールキックでの、GK東ジョンのキックミスにより挫かれる格好に。
伸びないフィードをバルセロスがカット、そして徳島のショートカウンター(そのまま右ポケットへ切り込みクロス)と押し込まれ。
これにより底辺からのスタートを強いられるのは必然でしたが、それを実感する間もなく追撃を受けてしまった事で壊滅に至ります。

この好機の直後、甲府が自陣から脱出しようとした所で、こぼれ球を山田奈央が縦パスを送り再度徳島の好機に。
受けたバルセロスが右奥を窺いながら溜めを作り、入れられたクロスからでした。
ブロックを掠め、GKとDFの間に転がるボールとなりましたが、キャッチにいったGK東の前で山本が拾う形となり。
しかしトラップからのキープを選んだ結果、そのアンデルソンが突き、放たれたシュートがネットに突き刺さり
思わぬ形で舞い降りた得点チャンスを、確実にモノにした徳島が先手を取る事となりました。

 

一方滑り出しでこれだけミスが出れば……という甲府、これで本格的に底辺からの巻き直しを図らなければならず。
失点に直結してしまった山本が34分に退き、小林岩魚を投入したのが第一の手段となります。(遠藤が中央センターバックに回る)
その前に、徳島にも田中が脚を痛めてしまう事態が発生し、一時的に10人での戦いを強いられるアクシデントが襲い。
ボール保持に徹して交代準備を待った末に、甲府と同じタイミングで交代する事となりました。(宮崎純真を投入、柳澤が左CBに回る)

以降、左サイドにクロッサー2枚を揃えた甲府がその通りの攻めを繰り広げ。
荒木が奥を窺いながら、小林の手前からのクロスを多用するという姿勢で、何とか同点を狙います。
38分に最後のカードを使い、小出→佐藤恵介と交代したのちは、右から前進→敵陣で逆サイドへという流れも使いながらそれを円滑にし。
その直後に決定機、左奥でのスローインからエリア内での攻防に持ち込むと、和田がポケット奥からマイナスのクロス。
これを合わせた大島のシュートは、山田のブロックに阻まれ惜しくも決められません。

一方先制以降、攻撃機会が皆無と文字通り逃げきる展開へと移り変わった徳島。
それが意志通りかどうかは意見が分かれますが、ともかくリードを保って勝ち点3を得たいという思いは全体染み渡ったのに違いなく。
それに拍車を掛けるように、39分には高木友也が脚を攣らせてしまい。
続行不可能となり、高木がそのまま四つん這いでピッチを後にした事で、またも10人での戦いを強いられます。

今度は内藤にヘディングシュートを浴びる(40分、枠外)など、その通り防戦となった末に交代に辿り着き。
併せて2枚替えで、高木・柳澤→カイケ・鹿沼直生へと交代し、稲見が右WBに回り最終局面へと移りました。

 

ここから甲府の勢いも無くなり、相手のクローザーに屈する典型的な絵図となり。
目安6分となったATもロクに好機を生み出せず、雑なクロスを上げては、拾った徳島によりカウンターの危機も膨らみます。
未だ助っ人2人が前線に控えるため当然ですが、流石に時間稼ぎを重視し立ち回るこの時間帯の徳島。

結局同点ゴールは生み出せず、0-1のまま試合終了。
甲府にとってはホームでの連敗と、ダメージが残る試合と化し。

一方で勝利した徳島、3勝はいずれもウノゼロと、前年の甲府が思い浮かぶような戦績でもあり。
そうした薄氷の試合が現状望まれるかどうかですが、今節を終えて首位となった新潟が「得失点差マイナスにも拘らず首位」という珍事も招いている今季のJ2。
大敗にも姿勢を曲げないと言う、精神力の強さが勝ち抜くのに求められているのかもしれません。

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