ぶらりドリブルの旅

サッカー観戦(Jリーグ)好き、といってもPCの前が居住区になりつつある北海道民。

DAZN観戦 2025年J3リーグ第35節 FC琉球vsアスルクラロ沼津

<両軍スタメン>

琉球ベンチメンバー=川島康暉(GK)大和優槻 岩渕良太 岩本翔 永長鷹虎 津覇実樹 志慶眞巧洋 ワッド・モハメッドサディキ 高木大輔

沼津ベンチメンバー=前田宙杜(GK)ルーカス・セナ 三原秀真 井上航希 森夢真 菅井拓也 エンリック・マルティネス 齋藤学 川又堅碁

危急存亡の秋な沼津に対し、その運命を分けるべくの出来事が起こっており。
終末を迎えているJリーグに並ぶように、下のカテゴリ(と一概に呼べないややこしい組織となっているが便宜上こう呼ぶ)であるJFLも佳境を迎え。
その結果、HondaFCの2位以内が確定し、J参入の枠が一つ減る事態と相成りました。
(ちなみにHondaが優勝すれば入れ替え戦枠のみとなる、2位以内の可能性を残すのはレイラック滋賀・ラインメール青森の2クラブのみ)

Hondaの門番ぶりが久々に発揮されたのは痛快な出来事ながら、これによりJから退会の枠も20位のみとなり。
即ち何とか19位に上がれば生き残れるという事態になったため、意地でも浮上し、石にかじりついてでもJ3残留を果たしたい状況に。
それでもその道筋は決して楽では無く、前回書いた「1勝1敗ペース」とは程遠い戦績を描いているのが現状であり。

  • 前回の記事(31節・金沢戦、1-3)

coro5coro0.hatenablog.com

まずは1勝を挙げるべく総員前掛かりで……と言うべく、J3では遠征費の節約の対象となりがちな沖縄遠征でも、ベンチ入り9人で臨みました。

 

3-4-2-1のミラーゲームの通り、立ち上がりからマンツーマンでハイプレスを仕掛ける沼津。
とにかく何としてでも……という姿勢に偽りは無いものの、その機能性が十分ならば最下位に沈むクラブでは無いはずであり。

ボール保持に長けた琉球は、その守備姿勢を見るやまずはロングパスでの裏狙いを数度仕掛けてひっくり返しを図る立ち上がりに。
すると沼津ディフェンスはあっさり最終ラインで脆さを見せる事となり、前半4分に鈴木順也のロングパスがバウンドを経てエリア内へと送られ、そこにフリーで荒木遼太が走り込む好機に。
そしてダイレクトでクロスを入れるもファーで跳び込む浅川隼人には合わずと、ハイプレスを貫く相手には疑似カウンター、という勝利の方程式が自然と形成されるに至ります。

そして6分、ここも最終ラインで保持の体勢に入った琉球、右に開いてスペースを得た菊地脩太が中央裏へとロングパス
これもバウンドを経て浅川に繋がり、その勢いのままエリア内へ進入と好機を迎える事となり、そのまま放たれた浅川のシュートゴール左へと突き刺さり
実にあっさりといった先制点に、同時に追走するも振り切られてしまった篠崎輝和の対応力にも疑問符が付く結果となりました。
前回視聴時同様失点に直結してしまったその姿に、この日も崩壊を予感させてしまう守備陣。

何とか反撃体勢を作りたい沼津は、怯む事無くハイプレスを貫く事でそれを果たしに掛かり。
10分に永井颯太のパスミスを篠崎が1タッチでミドルパスを送り返して好機、白輪地敬大→柳町魁耀と経由しエリア内右へ進入。
そしてカットインからシュートを狙った柳町ですが、藤春廣輝のブロックを掠めてゴール左へ外れと後一歩及ばず。
一つ起点となった事で、篠崎も落ち着きを取り戻しその後破綻の気配は見せなくなります。

しかし全体的にも、ハイプレスは何処と無く不安定であり。
完全なマンツーマンを貫くため、琉球選手の細かなポジショニングのズラし(あくまで可変とはいえないぐらいなのがポイント)により間を通される余地を多く作ってしまい。

17分、右からの前進を選択した琉球に対し当然各々喰い付いていく沼津ディフェンス、しかし荒木のレイオフから菊地→石浦大雅と繋いだのち素早く低いサイドチェンジのパスを出した石浦。
これにより受けた藤春が広大なスペースを得る事となりましたが、沼津のトランジションを受け戻して作り直しを選び。
そして沼津もハイプレスの掛け直しとなりましたが、今度は藤春ミドルパス→降りてきた浅川が脚でフリックと変化を付けた所、浅川に喰い付いてきた宮㟢海斗がそれを遮断。
しかし混戦の中で獲りきれず、確保した石浦のスルーパスを受けた曽田一騎により、GKと一対一が出来上がってしまいます。
そしてエリアライン上からシュートした曽田でしたが、前に出たGKジローン・ゲギムの存在もありゴール左へ外れ。
沼津は命拾いしたものの、こうして振り回された末に、全体前に出た裏を突かれるの連続とあっては運がいくらあっても足りません。

11月に入ったとはいえ、未だ暑い沖縄の舞台の試合という事で飲水タイムが挟まれ。
それにより省エネの意識が働いたか、頂点の白輪地が最終ラインにプレッシャーを掛ける事は激減し、相手ボランチを切るように構え。
しかしそれにしては、依然として沼津ボランチがマンツーマンで琉球ボランチに付く姿勢はそのまま(おかげで白輪地と徳永晃太郎がサンドするような位置取りに)と、何処と無くチグハグさを感じたままであり。

26分の琉球の保持、敵陣に切り込んだのちも、バックパスの連続を経て最終ラインに戻しとブレイク前とその姿勢は変わらず。
そして右サイドから前進の体勢に入ると、パス&ゴーを仕掛ける荒木を見失ってしまった宮脇茂夫により、(荒木が居ると仮定して切るポジショニングを取ったため)ボールホルダーに規制を掛けられなくなった沼津ディフェンス。
すると菊地のロングパスが裏を突き、抜け出した浅川によりまたもGKと一対一が生まれましたが、今度は浅川のシュートをブロックするようにセーブしたGKゲギム。
度々裏を取られる脆弱さを、前に出てカバーする事で破綻を防ぎます。

何とか失点せずに試合を進めた事で、沼津サイドも保持による攻めの覚悟が決まり。
琉球はリードしているとあり、沼津ほど極端にハイプレスには出ず。
そこを突くように間を通す縦パスを軸とし、積極的に降りてくる白輪地を出口としてビルドアップを成功させていきます。
31分の攻撃はまさにその通りで、最後方の宮㟢から渡井翔琉→白輪地と中央を縦パスの連続で突破、そして白輪地からエリア内へ送られるスルーパス。
受けた向井ひな太がエリア内を突いてシュート、菊地のブロックによる跳ね返りを尚も柳町が拾って追撃のシュート。
しかしこれもGK佐藤久のセーブに阻まれ、尚も詰めにいった向井の(藤春への)反則により終了。

全員敵陣に入り込んでボールを握る絵面も増え、主体性はいつの間にか逆転といった展開に。
押し込まれる琉球は、その心理状態により及び腰となったか、沼津のハイプレスに対しあっさりボールを手放す事も膨らみます。

それではいけないと感じたか、終盤を迎える段階になると再度最後方から握る体勢を作りに掛かり。
しかしその矢先の42分でした。
GK佐藤久が白輪地にプレッシャーを受け、たまらず前に居た石浦にパスを送ったものの、その先で渡井がボールゲインに成功。
エリア内右へこぼれたボールに、すかさず走り込んだ柳町がシュートを蹴り込み、ゴール左へと突き刺します。
手痛いミスとなってしまった琉球、ここはGK佐藤久は中央から無理に剥がしを図らず、ハイプレスを浴びても良いから右へ開いた菊地を選択すべきだったでしょうか。(そもそも見えていなかった可能性もありますが)

ようやく積極性を結果に繋げた沼津。
一気呵成と行きたい所でしたが、43分にその姿勢が裏目に出て、平松昇を激しくスライディングで削ってしまった渡井が反則・警告。
良い試合をカードトラブルでぶち壊す、栃木C戦の再現はしたくない所であり。
その後残り時間はセットプレーで攻め倒した沼津ですが、追加点には至らず1-1で前半終了となりました。

 

そして迎えた後半開始。
ともにハーフタイムでは交代無く、琉球サイドは特に微調整を施したというような様相も無く。
そのため沼津の勢いは持続し、以降もマンツーマンが冴え渡り攻撃を組み立てさせません。

敵陣でサッカーを展開し、スローイン・コーナーキックの量産により立ち上がりから攻め上がる沼津。
しかしその姿は、後の無さから来る前掛かりぶりに拠るものなのが最大要因だったでしょうか。
依然として(前回観た際から)残る粗さにより、フィニッシュへとは繋げられず時間を浪費してしまい。

耐える時間帯が続き、開始から10分以上も好機を作れずにいた琉球。
13分にその報酬のように、鈴木順の裏へのロングパスを永井が受けてそのままGKと一対一と、前半有効だった疑似カウンターに持ち込み。
しかし追走する一丸大地に阻まれ撃てずに終わりと、何度も受けてきた手は喰らわないと言うべくの沼津ディフェンス。

この場面で好守備を見せた一丸、以降は攻守逆転して永井とマッチアップという場面で悉く勝利しチームに流れを手繰り寄せ。
マンツーマンの功罪が、すっかり功の部分を得るのみというような立ち回りを繰り広げます。

17分に双方同時に選手交代の運びとなり。
劣勢を跳ね返したい琉球は永井・石浦→永長・岩本へと2枚替え、右シャドーに入った永長により曽田が永井の居た左ウイングバックにシフト。
沼津は渡井・柳町→マルティネス・森へと2枚替え、森は左シャドーのため向井が右に回る事となりました。

大きなポジションチェンジも絡めた事で、巻き直しを図る琉球。
しかし19分敵陣に進入したという所で、投入された永長がボールキープから逆サイドへパスするも、向井にカットされてしまい沼津の好機に繋がり。(その後左奥を突くも森のパスミスで終了)
相変わらず自身の突破力以外は疑問符が付くといった永長により、好循環を得られずに以降も沼津ペースが続きます。

その沼津、前回視聴時は無念の負傷交代となってしまったマルティネス、こちらはその持ち味である保持時に縦関係の前目となるポジショニングで攻撃の流動化に成功。
降りる性質が強い白輪地とともに中央で溜めを作り、向井や森のフィニッシュに繋げるという具合で、彼らを捕まえられない琉球は再び10分程守勢を強いられる事に。
セットプレーも絡み、エリア内での決定機も増えましたが、鈴木順を中心とした決死のディフェンスにより後一歩で撃てずという場面も膨らみ。

持ち前のボール保持の色も薄れ、何とかしたい琉球は29分久々に地上でのパスワークによる攻め。
後方への戻しから菊地がロングパスでエリア内を突き、これを永長が受けて好機到来という絵図に。
しかし永長はここも例によって持ち過ぎという負の特性を露わにし、エリア外から出た末にバックパスするも、これがミスとなり沼津のカウンターに。
森が平松を剥がしてドリブルで突き進み、ラストパスを受けた白輪地がエリア内に入り込んでシュートするも、GK佐藤久にキャッチされ決められず。
久々に常に優位に立った一戦となりましたが、それを証明する勝ち越し点は挙げられません。

31分に再び両ベンチともに動く事となり、琉球は浅川→モハメッドサディキへと交代。一方沼津はまたも2枚替え、宮脇・向井→セナ・齋藤へと交代します。(セナは右WBに入り、一丸が左に回る)

1トップをターゲット特化型にした事で、放り込みへの意識が強くなる琉球。
そのためそれを防ぎ続ければ攻撃権の支配は容易といった沼津、その通りに攻め続け、特に左サイドで頻繁に沼田航征が上がり人数を掛けた攻撃を繰り広げ。
35分に長らく繋ぎ続けた末に、マルティネスの縦パスをペナルティアークという急所で受けた森がシュート。
ブロックに当たりCKで継続すると、二次攻撃で徳永がミドルシュート(ゴール右へ外れる)など、中距離からのフィニッシュで襲い掛かり。

琉球は試合を落ち着かせる事も出来なくなり、直後の37分に最終ラインで保持という局面で、一丸のボールゲインに遭った荒木が反則を犯してしまい警告。
これで左サイドやや深めでのフリーキック、となった所で最後の交代を敢行する沼津、フィニッシャーの川又を投入します。(白輪地と交代)
このFKでは、キッカー齋藤のクロスをニアで篠崎が合わせヘディングシュート、これをGK佐藤久がセーブ。
しかしクリアボールを拾ったセナが追撃しエリア内へ進入してシュート、またもGK佐藤久のセーブに阻まれ、セナが再度反応してシュートに持ち込みましたがこれは枠外で終了。

セットプレーからも重厚に押し込み続ける沼津のその絵図に、いよいよ厳しくなってきたという琉球サイド。
直後の39分に富所のシュート(ゴール右へ外れる)で一矢報いるも、展開は変えられず。
この直後に最後の交代を敢行し、曽田・富所→大和・高木へと2枚替え。(大和は左センターバックに入り、藤春が左WBに回る)

そして攻め続ける沼津が、歓喜の時を迎え。
41分に齋藤のドリブルシュート(ブロック)によりCKに持ち込み、ここから怒涛のCK攻勢に突入します。
1本目に森が、2本目にマルティネスがシュートと繋がるフィニッシュの流れで、3本目(左CK)に突入すると中央に上がるキッカー齋藤のクロス
そして篠崎のヘディングシュートが放たれ、ゴール右へと突き刺さりとうとう決壊。
この終盤の局面でようやく報われ、沼津が逆転に成功します。

 

どうしても流れを変える事が出来なかった琉球、ここに来てついにビハインドに。
このCK攻勢の前に、既に保持をかなぐり捨てるかのようにアバウトなボールを蹴る意識へとシフト(それにより右往左往するボール、GKから相手GKへ……という絵図も)するなど、とうとうチームの根幹も崩壊しつつあるといった状況に。

しかし時間も残り少ないという事で、アバウトさに全力で舵を切り最後の攻勢に入り。
鈴木順を前に上げるパワープレイ体制を取ると、その鈴木順の落としから次々に好機を作ります。

そしてアディショナルタイムに突入し、高木がロングスローを敢行と形振り構わない攻撃姿勢。
しかしそれが最大の効果を呼び、左から投げ込まれたボールを、ニアでクリアに入ったセナですがあろう事かセルフフリックのようになってしまいファーへ流れ
これを藤春がヘディングシュートで押し込み、ゴールに突き刺して土壇場での同点弾が齎されます。
執念のゴールという一言に相応しく、歓喜に沸く琉球のホーム・沖縄県総合運動公園陸上競技場。

その後もモハメッドサディキの落としを軸に、パワーサッカーの体勢で逆転を狙う琉球の勢いが目立ち。
何とか凌いだ沼津は、どうしても勝ち点3が欲しい故に総員で攻撃に入ります。

するとマルティネス縦パス→川又で溜めを作ったのち、後方から齋藤がシュート(菊地がブロック)と最後までゴールを狙う姿勢からその瞬間が訪れ。
セカンドボールを拾って継続し、今度は森が左からカットインシュートを放つも決まらず。
しかし怒涛のフィニッシュにより、セットプレーで無いにも拘らず前掛かりとなるCBにより攻撃は続き、上がってきた篠崎がエリア内右を取ってのクロス
これを合わせたのは同じくCBの宮㟢で、そのヘディングシュートゴールに突き刺さります。
最後の最後に、形振り構わない意識が上回ったのは沼津の方といった劇的なゴールが生まれるに至りました。

そのまま2-3でタイムアップとなり、執念の勝利を挙げた沼津。
勝ち点3を加えても依然として最下位のまま(19位・讃岐とは3差)ですが、ようやく形になった後の無い姿勢は、今後の浮上に繋がる機運を得るに至ったでしょうか。

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