ぶらりドリブルの旅

サッカー観戦(Jリーグ)好き、といってもPCの前が居住区になりつつある北海道民。

DAZN観戦 2025~26AFCチャンピオンズリーグエリート ノックアウトステージ準決勝 ヴィッセル神戸vsアル・アハリ・サウジ

<両軍スタメン>

  • アル・アハリ・サウジは、準々決勝(ジョホール・ダルル・タクジム戦、2-1)で退場になったアリ・マジュラシ(27番)が出場停止。
  • アル・アハリ・サウジの選手の名称は、yahooスポーツナビに準拠。

神戸ベンチメンバー=権田修一(GK)飯野七聖 カエターノ 広瀬陸斗 山田海斗 ンドカ・ボニフェイス 鍬先祐弥 日高光輝 濱﨑健斗 乾貴士 ジェアン・パトリッキ 小松蓮

  • 前回のACLの記事(準々決勝・町田vsアル・イテハド、1-0)

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120分間+PK戦の死闘となった、準々決勝の神戸。
勝ち上がりを決めたものの、そこから中3日と慌ただしく次の試合を強いられ。

  • 準々決勝の記事(アル・サッド戦、3-3・PK5-4)

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「神戸と町田で日本勢での決勝」といった、夢物語を現実にするようなカードとなった準決勝。
その一方で、残りの2クラブはサウジアラビアのアル・アハリ・サウジ(以下アル・アハリS)と、UAEのシャバーブ・アル・アハリ。
「アル・アハリ同士での決勝」という可笑しな事態が起こる可能性も否定できず。
それでも、日本勢が過半数を占めたという結果は変えられず、一種の楽観視も窺えた試合前。優勝すればAFC事態が日本不利になるようにルール変更するのではないかとか

しかし、神戸と相対するのは前年王者のアル・アハリSなのはまごう事無き現実であり。
川崎の進軍を、最後にその圧倒的なチーム力を持って封じ込めて優勝したその実力は疑いようも無く。
この日も当時のメンバーが7人スタメンと、依然健在なクラブと相対した神戸、果たしてその顛末は。

  • 前年の決勝戦の記事

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その前半の入り。
GKからスタート、というボールのセットの仕方(もちろん流れの中でですが)をするアル・アハリSに対し、前線4人で規制は掛けるものの下手なハイプレスには出ない神戸の睨み合い。

そんな絵図が前半のハイライトとなり、ここから長いパスを駆使して脱出せんとするアル・アハリSという展開に。
しかし無謀な裏狙い・ターゲット狙いと言ったものでも無く、グラウンダーの縦パスやミドルフィードを2列目でフリーとなった所に当てるという、巧さを発揮するGKメンディや2センターバック。
これが巧く通ると途端にスピードアップし、一気に最終ライン裏へと、多少ラフになってでもボールを送る姿勢を終始一貫するという攻め方でした。
これにより神戸の非保持時は、ハイプレスも、ミドルプレスで構える事もやり辛いという怖さを抱える事に。
裏を突かれたくない、中盤を開けたくない、しかしノープレッシャーでは高精度のフィードならびにウイングの切り込みを許すのみであり。

そんな守備時のジレンマを常時抱えるなか、前半5分逆に保持の面で活路。
最終ラインへの戻しから巧く左へ展開し、永戸勝也がノープレッシャーになったのを起点として前進成功。(大迫勇也とのパス交換から中央へ→武藤嘉紀がペナルティアークからシュート、ハウサウィがブロック)
対するアル・アハリSの前線守備は、3トップのチームにありがちな、神戸が行う2トップへの可変はせず。
1トップのトニーが何処にプレッシャーを掛けるかでやり方が決まる(上記の場面では、トニーともに右WGのマフレズがCBに向かった事で永戸がフリーに)という風であり、流動的な反面意思統一がし辛そうなその手法故に 、手堅く地上での保持に努めればその隙が生まれそうなプレッシング。
実際準々決勝での神戸の保持率は高く、この日もその方針でいけば、恐怖心を覚える非保持時の機会も減りそうに思えましたが実行するには至りませんでした。

 

永戸のロングスローでゴール前を脅かす事2度と、入りの10分間は好機で上回った神戸。
しかし前試合より保持に拘らないその意識により永続的とはならず。

12分にロングボールでのビルドアップを図るも、こぼれ球になった所をラフなロングパスを送って矢印を反転させたのはミロー。
これが左ワイドのハウサウィに渡ると、トランジション際という状況に駆られ前に出る酒井高徳が剥がされ前進を許し危機に。
そしてスルーパス→ガレーノクロスが流れ、逆サイドで(マフレズが)エリア内へ切り込まんとした所を奪いカウンターを展開した神戸ですが、このままではそうした「退いてカウンター狙い」が最善手という意識に固定されかねない。
そんな危機を抱えながらの戦いだったでしょうか。

 

それでも、最初に書いた通りの絵図を前線で保たんとする神戸。
アル・アハリSが長いパス狙いで来るため、その精度次第では縦パスを遮断する事でショートカウンターのチャンスも訪れます。

12分に切り替えの部分で井手口陽介と交錯したロジェール・イバニェスが脚を痛め、神戸の攻めが途切れた際に倒れ込み。
治療を受けながら1分以上倒れ込むその姿に、交代の危機ならびにそのパス出しの精度の面で不安を過らせるアル・アハリS。
しかし何とか無事だったようで、ピッチ外→復帰を果たしたイバニェスにより展開を保たんとします。

 

何度かボールゲインからの危機を受けたアル・アハリSは26分、GKからのスタートと基本は変わらずも、ショートパス攻勢で直に左サイドから突破を図り。
ガレーノとハウサウィが入れ替わる中、降りてきたトニーの(足での)フリックが、前に出たハウサウィに繋がりドリブルに入り。
郷家友太が剥がされ、山川哲史のアタックで倒されるも起き上がりキープを続けたハウサウィ、そのまま奥を突くと見せかけてカットイン。
そして中央へのパスを経てケシエがミドルシュートを放ち、GK前川黛也がセーブするも跳ね返りを尚もエリア内でマフレズに拾われる危機に。
立て続けのマフレズのシュートも、素早く立て直してキャッチした前川でしたが、守勢となれば苦しいのは一目瞭然である事を印象付ける連撃に。

 

やはり解決するには保持時という思考に落ち着いたか、29分に神戸は最終ラインから山川が持ち運んでのビルドアップ。
その勢いのまま送った大迫狙いの縦パスは遮断されるも、こぼれを直接井手口がエリア内へ送り、走り込んだ酒井が右からクロス(ニアでデミラルがブロック)と繋がり。
後方の炎上が避けられない以上、「攻撃は最大の防御」を実現するのが手っ取り早く。

その意識が結び付いたでしょうか、30分に武藤のキープが(ケシエの)反則を誘ってのフリーキックの好機。
横位置は右ハーフレーンながら、長距離のためクロスを入れる他無いキッカー永戸。
しかし上がった中央へのクロスに対し、最後方に位置していた大迫が一気に加速して跳び出し意表を突いた(マーカーは完全に振りきられていた)結果、フリーで頭で合わせる事に成功。
右へと落とされたボールを武藤が仕留め、放たれたシュートがゴール右へと突き刺さります。
奇襲のような手口を見事に決め、首尾良くリードを奪うに至りました。

 

攻防としては優勢だったアル・アハリS、完全ホームの状況もあり、突然の失点という雰囲気に。
目の色を変えて攻め上がるも、敵陣でのポゼッションの時間が増えるのみで、希望を得て守備を行う神戸の前に崩すには至りません。
ガレーノ・マフレズの両WGの脅威も、酒井を中心にその突破を阻み威力を減衰させていき。

それでも押し込まれる神戸は、リードを活かしてボール保持でゲームコントロール……といった余裕を作る事が出来ず。
3トップへのロングフィードが中心となりましたが、大迫を軸として収められるかは五分五分で、かつ好機に繋げられる確率は極少となり。
敵陣で攻撃終了する分には怖くないから良いと言った、放送席の中の応援実況(解説=田中裕介氏)に従うように、無様なカウンターだけは喰らわないという姿勢で凌ぎを図ります。
43分にはその大迫狙いのロングフィードが頭上を越え、これが誰も触れずにエリア内へ流れた所に佐々木大樹が走り込む格好の絵面になりましたが、ダイレクトで放たれたシュートはGKメンディの正面で終わり。

 

ゴールを奪えないアル・アハリSは45分、中盤でのポゼッションを経て左からの前進に入ると、(ハウサウィの)スルーパスを受けにいったのはケシエ。
アンカーに徹していた彼が前に出るという奇襲じみた攻撃に、追走した郷家が反則を犯してしまい警告。
これでエリア左隅(神戸から見て右)から直ぐ近くでのFKになると、キッカー・ガレーノがファーサイド奥に上げたクロスに、ハメドが走り込んでヘディングシュート。
角度が無いのが幸いし右ポストを直撃、跳ね返りを拾ったミローのシュートも(大迫のブロックで)何とか防ぎ、冷や汗を掻く事となった神戸。

結局1-0のまま前半終了となり。
アル・アハリSの勝利を願うスタンド大分部にとっては、悲壮感も生みかねないと言った状況で折り返しました。

これを打破したいアル・アハリSですが、ハーフタイムでは動かず。
逆に神戸の方が動き、警告を受けた郷家に代えて日高を同ポジションで投入します。
この日は扇原貴宏がベンチ外となり、ドイスボランチとしたうえで総員でカバーし合うという采配を取った節のあるミヒャエル・スキッベ監督。

 

そうして始まった後半も、怒涛の攻撃を続けるアル・アハリS。
しかし前半に比べてクロスのタイミングが早くなり、奥に切り込まずにアーリークロス、という立ち回りを多く使います。
そして敵陣深めでのスローインでは、ガレーノがロングスローを投げ入れるという具合に、形振り構わずな手法を混ぜ始め。

焦らずに対処したい神戸サイド。
しかし先制点以降、攻撃の道筋が壊滅的な状況を立て直せず、受け続けるのみという状態を強いられていきます。
そして解説の田中氏が語った「怖くない」状態、つまり敵陣で途切れる分には良いと言った振る舞いも、劇的に塗り替えられる事に。

敵陣で途切れると、大抵はアル・アハリSのセットプレーで再開となるのは言うに及ばず。
それはゴールキックならびにスローインからが主でしょうが、その片方である自陣でのスローインからの前進法が凄まじく。

5分の右スローインから、投げられたボールをデミラルが一気にライナーで縦パスを送り、収めたアタンガナを経由ののちマフレズ1タッチでロングパス→トニー収めであっという間に突かれるエリア内。
そして放たれたシュートがゴール右に突き刺さり、同点かと思われましたがトニーの抜け出しがオフサイドを取られたため神戸は命拾い。
7分にも自陣での右スローイン、今度はハメドが直接長距離を投げ込むという力業で、これをアタンガナが1タッチで浮かせて自ら裏を取るという手法。(トゥーレルがクリアし、ガレーノのロングスローへ)
こうしたスローインでの一気の前進により、とても「敵陣で途切れる」事による安心感は得られなくなってしまいます。

 

それでも、アバウトな手法に舵が振れた影響か、パスミスによるショートカウンターの機会は増えた神戸。
9分に浮き球の攻防から、ケシエのキックミスで逆方向に流れた所を突いて決定機、右奥へ転がったボールを満田誠がマイナスのクロス。
これを中央で受けた佐々木の放ったシュートがゴールバーを直撃と、際どいフィニッシュでアル・アハリSの後方を脅かし。
しかし決められず、かつ二の矢も無かった事で防戦一方、ならびに不穏な空気は続きます。

先程のオフサイド判定もあり、苛立ちを抱えながらの攻撃を強いられるアル・アハリS。(15分には度重なる異議でマティアス・ヤイスレ監督に警告)
神戸にとって脅威となるスローインからの展開は、さらに発展したようになり、11分での敵陣での右スローイン。
ガレーノのロングスローは使わないものの、にも拘らず最初からボックス内へ位置取るCBのデミラル、そしてその彼に向けて投げられるボール。(ここから繋いだのちクロス攻勢もフィニッシュは撃てず)
どうしても得点が奪えない中でのフラストレーションを、何とかゴールという形にしようとしていたでしょうか。

そんな相手の状態故に、冷静さを保てば……と言った神戸。
しかし前述のスローインからの前進、特に一気に裏を突かれる恐怖が常に付き纏っていた感があり。
17分のアル・アハリSの攻撃、GKメンディのロングフィードを収めたのち、マフレズも自身で切り込まず裏へとロングパス。
これが走り込むトニーからはズレた軌道に見えましたが、山川はセーフティなクリアを選びCKに。
するとこの右CKから、キッカー・マフレズのクロスに合わせたイバニェスのヘディングシュートGK前川がセーブ
またも守護神に救われたという絵図でしたが、こぼれ球を拾い継続となると、戻しを経て中央から果敢にミドルシュートを選択したのはガレーノ
まさに弾丸のような軌道でゴール上部に突き刺さったそのフィニッシュにより、同点に追い付いたアル・アハリS。
スタンドの空気を180度変える、起死回生と表現する他無い一撃となりました。

 

必死の防戦も空しく追い付かれてしまった神戸。
展開的にも、延長ならびにPKか、という判断が頭を過りますが時間的にもまだ早く。
それでも失点によるショックか、19分には酒井がガレーノに剥がされて危機(その後の繋ぎからガレーノクロス→ハメドが合わせたボールがアタンガナに当たりオフサイド)という具合に、退潮の色が隠せなくなり。
22分にもガレーノに跳梁を許したのち、中央経由でエリア内右を突かれてマフレズがクロス。
グラウンダーの鋭いボールにトニーが合わせた、その眼前に立ちはだかったGK前川が脚でセーブと、水際で凌ぎ続ける事を強いられ。

時間もまだ浅く、反撃に出なければ埒が明かず。
それ故にベンチも24分に動き、満田→パトリッキへと交代した神戸。(佐々木が満田の位置へ回る)
しかしアル・アハリSも同時に動き、デミラル→アルブリカン(9番)へと交代。
CBを一枚削ったのに従い、ケシエが降りてCBとなり、さらに両インサイドハーフがそのままドイスボランチになる4-2-1-3(4-2-3-1?)へと布陣変更も敢行されます。
アルブリカンはそのトップ下に入り、トニーに続く第2ターゲットとして振る舞い。

 

采配同士がぶつかり合うも、流れは大きく変わらずに、迎えた26分アル・アハリSの敵陣での左スローイン
ガレーノがスロワーを務め、ロングスローを匂わせましたがCBがボックス内に入らないうちに短く投げ入れるガレーノ。
しかしその直後にイバニェスがボックス内に入り込むと、ミローの返しを受けたガレーノがそのイバニェスが走り込むファーへとクロス
これにGK前川が反応するも小さく弾く事しか出来ず、右にこぼれたボールをトニーダイレクトでシュートすると、永戸・山川のブロックも及ばずゴールに突き刺さる事となるボール。
ゴール前に流れていたイバニェスがオフサイドか否かで揺れましたが、VARチェックの結果関与していないとの事でゴールが認められます。
押し続けた結果の逆転ゴールに、歓喜一色となるスタンド。

 

神戸は前半に自身が見せた、セットプレーでの奇策も交えられての失点を浴びた事で完全に上回られたという格好に。
しかし失意に沈んでいる暇も無く、準々決勝の再現を果たさなければなりません。

それでも、一度逆転されたスコアならびに雰囲気をまくり返すのは厳しく。
そのまま継続される流れにより、再開後も押し込まれ続け。

そして30分、最終ラインでボールを落ち着けんとするもハイプレスに襲われ、GK前川のフィードが(ミローに)カットされショートカウンターに。
ミローは一気にエリア内へ放り込むと、完全に裏を突かれる格好となりフリーで収めたマフレズのシュートがゴール右へと突き刺さります。
ダメ押しという一撃にまたも大喝采となりましたが、今度はVARチェックを経て、マフレズの抜け出しがオフサイドを取られて無効となり。
またもオフサイドに救われた神戸、3点目が入れば絶望的と言う他無く。

 

雰囲気的にも、このままでは負けるのみなのは明白であり。
34分にさらに2枚替えを敢行(酒井・佐々木→広瀬・小松)、局面打破を託します。

そして必死に打開を図りましたが、それにより発生するデュエルで痛むアル・アハリSの選手、という絵面が続き中々リズムを得られない神戸。
時間稼ぎの意図も交えながら、その容体を確かめたうえで復帰するというアル・アハリSの立ち回りに焦りを増幅させられてしまい。(海外の試合では、ATの目安時間キッチリに終わる傾向が強いだけに尚更であり)
40分に最後の交代も行うスキッベ監督、井手口→濱﨑へと代え全ての手を出し尽くします。

結局放ったシュートはセットプレーでの流れで、41分の小松のバイシクルシュート。
42分に小松のヘディングシュートでしたが、前者はオフサイド・後者は小松の反則で無効化される事となり。

 

そしてATへと突入し、目安6分と長めながら、繋がらない攻撃で徐々に首を絞められていくような感覚に陥ってしまったでしょうか。
自陣で空中戦になると、焦りからか合わせずに入れ替わろうとした日高によりアル・アハリSボールとなり危機を招き。
そしてマフレズがエリア内右へ切り込んでシュート、GK前川がセーブとここも防ぎましたが、攻めるどころか必死の凌ぎを強いられる展開となってしまいました。

残していた交代枠も使い(マフレズ→アブドゥルラフマン・29番)、着実に勝利へと歩を進めていくアル・アハリS。
何度か試合が止まったにも拘らず、6分が回るとキッチリ試合終了の笛が鳴らされるに至り。
時間消化という任務を完遂したアル・アハリSが、決勝進出の運びとなりました。

これで敗退となってしまった神戸。
悔しさが残るのは言わずもながで、主力選手が下り坂を強いられる選手編成故に未来も厳しそうですが、再び挑戦権が得られる日は来るでしょうか。

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