ぶらりドリブルの旅

サッカー観戦(Jリーグ)好き、といってもPCの前が居住区になりつつある北海道民。

DAZN観戦 2025年J2リーグ第26節 ヴァンフォーレ甲府vs大分トリニータ

<前回の記事>

  • 甲府(21節・ホーム愛媛戦、0-0)

coro5coro0.hatenablog.com

  • 大分(23節・アウェイ鳥栖戦、1-2)

coro5coro0.hatenablog.com

<甲府スタメン> ※()内は前節のスタメン

  • ミカエル・ドカがオーストラリア・セントラル コースト マリナーズFCからレンタルで加入し、24節(山形戦、1-3)から登録され途中出場も以降ベンチ外。
  • 宮崎純真が徳島へ完全移籍となり、前節(山口戦、1-0)をもって登録抹消。
  • 中山陸がJ3・相模原へ完全移籍となり、今節をもって登録抹消。
  • 21節で負傷交代したネーミアスの詳細が発表され、7/7に手術実施し全治約3週間との事で、前節復帰して途中出場。
  • 負傷離脱していたヘナト・アウグストが23節(大宮戦、1-0)で復帰し途中出場、今節初のスタメンに。
  • 佐藤恵介・熊倉弘達がプロA契約を締結。

<大分スタメン>

  • デルランが累積警告により出場停止。
  • 三竿雄斗がオーストラリア・パース グローリーFCを契約満了となり完全移籍で加入(再加入)し、24節(今治戦、0-1)から登録されて途中出場、今節初のスタメンに。
  • 落合陸がJ1・新潟からレンタルで加入し、前節(富山戦、2-2)から登録され途中出場。
  • 香川勇気が富山へ完全移籍となり、24節をもって登録抹消。
  • 野村直輝の負傷が発表され、7/26に発生して治癒期間は未発表。
  • 来季加入内定の木本真翔(日本経済大)が特別指定選手となり(前年に続き2度目)、前節から登録される。

ともに攻撃力が高くないクラブという、似た者同士と紹介された試合前。
しかし順位の変遷を見ると、甲府はボトムハーフから浮上を果たし、丁度トップハーフとの境目ぐらいを保ち現状10位。
反対に大分は、序盤の好調ぶりはすっかり影を潜め、18節以降全く順位を上げられずズルズル下降を強いられての14位と差異が見られ。

その要因は守備力と見るべく、クリーンシートの回数13度という数字が紹介されたのは甲府の方。
それでも、上位互換に徳島が居る(15度)ため際立っている印象は無く、それが順位に反映されているでしょうか。
トップハーフの最後方から、猛烈な追い込みの糧としたいこの日の試合。

立ち上がりは甲府がロングボールで主導権を握らんとし、セカンドボールの確保・セットプレーも織り交ぜて好機を連発。
対する大分は前回観た通りの守備体勢で、5-4-1(5-2-3)のブロックを極限まで圧縮させて構えるものの、それを見た甲府のロングボール攻勢を止められなければ無意味と化し。
そんな思いが交錯する立ち上がりで前半4分、大分がグレイソン狙いのロングボールを選択するも繋がらず、甲府が最終ラインで落ち着けようとする所に敢行されるハイプレス。
右ワイドに逃がし、佐藤恵がロングパスを供給するという所に宇津元伸弥が詰めてブロック(そのままタッチを割り好機には繋がらず)と、その出所を潰す事に成功します。
ミラーゲームな以上、マンツーマンで決めた相手にプレッシング、という守備方法がやり易い事が如実に示され。
それに従うように、その後甲府がボール保持主体に切り替えたのち、ウイングバックに出されるとブロックを崩して同じWBが詰めにいく守備姿勢となる大分。

その甲府よりも、大分の方が地上での繋ぎに切り替えたのが若干早く。(6~7分頃)
最終ラインの基本形は、三竿が前に出る左肩上がりの体勢で、これに逆サイドのペレイラを前に出す立ち回りも加え。
その際はボランチ1人が降りる「ミシャ式」の形にシフトと、片野坂知宏監督のチームらしい色付けがされる形での可変により、ミラーの前提を崩しに掛かり。
8分にはそのペレイラを前に出す形から、右ワイドに張り出した有馬幸太郎のレイオフを2度挟みながら前進、吉田真那斗が奥を窺うと見せかけ中央方面へ縦パスと急襲。
その勢いのまま榊原慧悟を経由しエリア内を突くも、グレイソンへのパスが跳ね返されると甲府のカウンターが発動(内藤大和が溜めたのち受けた佐藤恵が持ち運んでミドルシュート、枠外)と、成果は逆に表れてしまいます。
これで明瞭とはいかなくなった大分のビルドアップ、その後はグレイソン・有馬狙いのロングボールの割合が増えた結果、甲府が地上で繋ぐ絵図が跳梁する事に。

一方甲府は、ボール奪取からの好機が目立った序盤戦で、9分にその大分の地上での前進を(藤原優大の)縦パスを鳥海芳樹がカットしての好機。
そのまま持ち運んで右ポケットへ進入、中央のマテウス・レイリアへの横パスが通らずも、その後(荒木翔の)ロングスロー→コーナーキック×2とセットプレー攻勢に。
CKでは1本目で孫大河がボレーシュート(ブロックを掠め右へ外れる)、2本目でエドゥアルド・マンシャがヘディングシュート(枠外)と、健在であるDFの得点力を発揮しに掛かります。

決定機は15分で中盤での空中戦からとやはり地上での繋ぎとは無縁な起点で、田中雄大の落としを受けたレイリアがドリブルに入り、ペレイラを剥がした末に一気に左ポケット奥へ。
そしてマイナスのパスを受けた内藤がシュート、吉田のブロックで防がれるも、左ワイドで荒木がクリアボールを拾って継続しすかさずクロス。
ファーで佐藤恵が合わせるも、これも宇津元のブロックに阻まれ連撃は実らずとなりました。

これ以降ボール保持の意思が強まった甲府、その基本姿勢は以前見た通りのシンプルな右肩上がりによる4バック化。
荒木が左サイドバックと化して繋ぎ役を請け負う体勢ですが、こちらも大分同様際立った成果は上がらず。
それどころか21分、その荒木に付ける(GK河田晃兵の)パスを狙われ有馬のカットにより大分のショートカウンターに。
しかし勢いを持ってポケットへ上がってきた榊原が有馬のパスを収められず、何とか命拾いします。

飲水タイムが挟まれた(25分)のち、大分は攻守ともに悪化した感じに。
甲府の対策か、何度か見せていた前述の右ワイドに有馬が張り出して中継役となるパターンが読まれ、ペレイラが上がる余裕も無くなって好機の可能性は萎んでいき。
一方守備では、甲府のゆったりとした繋ぎに対し、バックパスにプレスを掛けた所をロングボールで突かれる「疑似カウンター」が目立ち始め。
31分にはそのパターンで(荒木のロングパスに)綺麗に抜け出したレイリア、そのままドリブルでエリア内左へ切り込み、カットインでペレイラを剥がしてシュートするも三竿のブロックに阻まれ。(その後佐藤恵のシュートに繋げるも宇津元がブロック)

片野坂監督にとっては昔の自分にやられるような感じの展開ながら、それよりも前進の余地が無くなる攻撃面の方が痛手となり。
35分には野嶽惇也→グレイソンへの縦パスがカットされてのショートカウンターで、鳥海の間を通すパスを受けた内藤が中央ペナルティアーク付近でシュート。
これも藤原のブロックを掠めてゴール左へ外れと、その前進が遮断される事で、一つ一つ手足が折られるような感覚に陥る展開を強いられます。

終盤はそれによってか、GK濱田太郎の左へのパスがズレてしまってのラインアウト(44分)で、みすみす甲府に好機を与えてしまう状況に。
甲府はこれによる右スローイン、荒木が逆サイドからやって来てロングスローと立ち上がりから一貫した姿勢で、ニアに投げられたボールをヘナトフリック→内藤レイオフで混戦のなか決定機が。
そしてレイリアのシュートが放たれますが、GK濱田がセーブとすんでの所で防いだ大分。
ブロッカーが防いでいたこれまでの経緯から、ここに来て守護神が真価を発揮します。
その後もCK攻勢で甲府の攻勢、3本続いた中で孫のシュートが2本生まれますが何とか凌ぎ。
すると大分も最後の攻撃で吉田がロングスローという絵図を生み出し、劣勢ぶりを跳ね返す橋頭保を作ったのち前半を終えます。

ともにハーフタイムでの交代は無く、始まった後半。
スコアレスながらもかなり際どいシュートを打たれたため、巻き返したい大分がその意志を見せ。
しかし形にならないまま、失点してしまったのが痛恨の極みとなり。

最終ラインでの繋ぎから、ワイドへ展開してWBへと当てる攻めを入りから繰り広げ。
しかしその初手(後半2分)で左サイドから、パスに対し宇津元がレイオフの体勢で中央へ浮き球を送るも、アバウトなパスになり繋がらず終了。
「前進の形が見えないから、1タッチパスでどうにかしよう」という後ろ向きの意図を感じてしまう絵図に。
すると直後今度は右サイドからの前進で同じくWBの吉田へとパス、今度は吉田はキープを選択しましたがそれが裏目に。
林田滉也のチェックを浴びる間にレイリアに奪われてしまい、こぼれた所を拾わんとレイリア・吉田が交錯するも、反則にはならず甲府の攻撃となり林田→内藤→鳥海と繋いで最短距離を前進
そのまま中央を持ち運んだ鳥海がペナルティアークからシュートすると、ブロックに入ったペレイラの足を掠めてゴールに突き刺さるボール。
優勢ぶりをとうとうスコアに結び付け、甲府がリードを奪いました。

この逆起点となってしまった吉田が交錯で痛み、起き上がるのにかなり時間を要したものの何とか無事でピッチ外→復帰。
しかし数的不利の間を突かれ、5分に鳥海ロングパス→内藤エリア内でシュート(枠外)とまたも疑似カウンターを浴びてしまう大分。

吉田が戻り同数になると、それに合わせ何とか立て直し。
ペレイラを上げた右からの前進を選ぶ事が多かった前半から、後半は素直に基本に従い、高目の三竿を使って左から攻める場面を目立たせます。

それでも成果は上がらず、逆に甲府のボール保持に苦戦の色を隠せないのは相変わらず。
12分田中が巧みなボールキープで溜めを作ってからパスワークに入る甲府、サイドを移しながら行われるそれに対し大分もプレッシャーを与えにいくも、鳥海→内藤のパスに詰めた鮎川峻が奪いかけるも繋がれた事でビルドアップ成功の絵図に。
右奥を取った佐藤恵から戻し→中央と渡り、マンシャが後方からミドルシュート、鳥海に当たる形でコースが変わったこのフィニッシュをGK濱田がセーブ。
追加点は何とか防ぐも、こうした展開を続けられては逆転は覚束ないのは言うに及ばず。

最初にベンチが動いたのは20分とやや遅めで、鮎川・グレイソン→落合陸・伊佐耕平へと2枚替え。
やる事は変わらないながらも、降りてパス出し役となる落合・ポストプレイヤーの色合いが強い伊佐により戦況変化を図ります。

ここから厚くなった中盤によりボールを完全支配、甲府をリトリートの状況に追い込み攻勢に。
しかし今度は、引いた相手をどう崩すかという問題が襲い掛かります。
21分例によって三竿を使っての左での前進から、落合のエリア手前でのサイドチェンジで目線を変えるも、戻し→手前からの(榊原の)クロスという手段。
これが高く上がり、宇津元が折り返したボールが伊佐の足下に収まるも、ここも戻し→野嶽ミドルシュート(枠外)と結局は遠目での勝負を強いられ。
その後も奥を取ろうとすれば甲府の厚い守備が襲い掛かり、手前からのクロスは可能性が低い……というジレンマが続く大分。

守勢の入り口という甲府は、以降に備えるべく故障明けのヘナトを退かせたのが24分。(井上樹に交代)
そのディフェンス力は相変わらず健在で、それだけに上位浮上に向けて大事に使っていきたい所。

その後も展開的には変わらずななか、27分の甲府のカウンターから毛色の違う絵図が生まれ。
リードしている事もあり、佐藤恵が右奥を取ったものの最終ラインにまで戻して保持に入った甲府ですが、そこを狙った有馬がボールゲイン。
そのままマンシャと交錯してしまうもアドバンテージとなり、拾った伊佐が持ち運んでミドルシュートと、薄い守備を突いた好機になるも枠を捉えられず。(そしてマンシャに警告)
こうした好機が生まれる事は稀であり、それを突くための強力な矛が欲しかった所でした。(ポストワークの色が強い伊佐では苦しい)
その後も27分に野嶽→天笠泰輝、34分に藤原・吉田→戸根一誓・松尾勇佑へとカードを切っていくも、それに値する交代とは成り得ません。

後者と同時に甲府もカードを切り、レイリア・内藤→熊倉弘達・三平和司へと2枚替え。
すると大分とは対照的に、この2人が強烈なジョーカーに。
36分熊倉がパスカットして自陣から持ち運び、天笠を剥がして一気にアタッキングサードを突き、溜めたのち鳥海→三平と経由しエリア内へ。
そして三平のシュートが放たれ、三竿のブロックに阻まれるも浮き球をさらに落として繋げる三平(熊倉が収められず終了)と、スタメン起用時とは段違いなキレの良さを見せるベテラン。

その姿に得点の匂いが高まりますが、実現化したのが39分でした。
敵陣浅めでFKとなると、繋ぐ姿勢を作ったのちキッカーの位置に立った田中はミドルパスを最終ライン~二列目の間へ落とす選択。
受けた熊倉がそのままエリア内へと持ち運ぶ、ポゼッションでも放り込みでもないその手法で意表を突く格好になると、スイッチを経て三平がダイレクトでシュート
これが気持ち前に出ていたGK濱田をループで抜くボールとなり、ゴールネットが揺れて追加点が齎されます。
これが待望の今季初ゴールとなった三平、古巣相手とあり当初喜びは控えめでしたが、直ぐにベンチメンバーに駆け寄り感情を爆発させるに至りました。

普段の得点力からして、これで絶望的となってしまった大分。
リトリートの相手に対し、その後も左肩上がりの体勢からのパスワークで攻め立てて何とかこじ開けを図り。
45分その左から前進も、落合が手前からクロスとやはり奥へは切り込めずでしたが、このニアに入ったボールを伊佐がフリック気味に合わせヘディングシュート。
これをGK河田がセーブ、一旦眼前に弾くも拾い直して防ぎ、そこに有馬が詰めた結果チャージしてしまい反則・警告。
久々の惜しいフィニッシュに、どうしてもモノにしたい意欲を見せたものの空回りに終わってしまい。

この後、ペレイラを前線に上げてのパワープレイへと舵を切る大分。(ペレイラ・有馬・伊佐の3トップによる4-3-3か)
甲府も最後のカードを使い、田中・鳥海→遠藤光・大島康樹へと2枚替え。

そしてアディショナルタイムの攻防となり、完全に退いた甲府相手にひたすらロングボールを供給して脅かす大分という絵図に。
これが1点差ならばまだ望みはあったが……と悔やまれるものの仕方無く。

唯一のフィニッシュが、ロングボールでは無く左からのパスワークによる前進で、左ポケットを取る戸根の縦パスが遮断されたこぼれ球を三竿がクロス。
これを中央至近距離でペレイラが合わせ、パワープレイ成功かと思われましたが、フィニッシュが威力を欠いた結果GK河田がライン間際でキャッチと防がれます。
どうしても一押しが足りないというその絵図は、終幕を決定付けるものとなりました。

そして2-0のまま試合終了の時を迎え。
甲府が狙い通りに浮上の足掛かりとするような一戦を演じた一方、敗着の大分には辛い事実が待っており。
それは片野坂監督との契約解除、即ち監督交代(後任は竹中穣ヘッドコーチとの事)であり、とにかく今季を凌ぐという思惑に舵を振る人事が敢行されました。
同氏の下での夢のような上昇ぶりが、完全に夢と化してしまった瞬間のような感じですが、防戦へと入った(と思われる)その選択は報われるでしょうか。

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